2018年06月19日

解雇

「解雇」とは、労働契約終了に向けられた使用者からの一方的な意思表示です。言い換えれば雇い主かが従業員を「辞めさせること」です。
逆に労働者から使用者に対する労働関係の修了に向けられた一方的な意思表示は「退職」と言いますが、この「退職」は自由度が高いのに対して、「解雇」については法律上、大変厳しい制限があります。

特に比較的小規模の会社においては、「30日前の予告を与えるか、30日分の賃金を解雇予告手当として支払えば解雇が当然有効になる」と誤解をしている使用者・代表者・役員の方も多く、これが誤った(無効な)解雇を惹き起こす最大の原因となっています。

解雇は、労働者にとってみれば、生活の基礎を失う重大な雇い主の判断になりますので、法律上、雇い主の都合のみで自由に労働者を解雇することはできません。これは雇い主の経営上の理由が存在する場合でも基本的には同様です。

法律上、有効な解雇とするためには「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」が必要になります。
この「客観的に合理的な理由」の判断にあたっては、客観性、合理性の判断が大変微妙なケースが多くあり、同様に「社会通念上の相当性」についても、専門的な知識と経験がなければ十分な検討ができない場合が多くみられます。

解雇の有効性判断にあたっては、雇い主が対象従業員に対して改善の機会を十分に与えたこと等解雇を回避するためにした努力が考慮されることもあり、雇い主としてどのような事前準備をしておくべきか、について専門家のサポートを受けることは大変重要です。解雇が有効であることが明らかだ、と社内で考えているケースであっても思わぬ落とし穴がある場合が多くありますので、解雇にあたっては我々法律専門家にご相談することを強くお勧めします。

もし上記の理由や相当性を欠く解雇を行った場合には、これらは無効な解雇となり、対象従業員は(無効な)解雇通告後も従業員としての地位を有していることになります。そのような事態に陥ると、対象従業員が自主的に退職するまでは、雇用関係にあることから、対象従業員に対して賃金を継続して支払わなければならないことになります。

また、上記の賃金の負担だけではなく、会社は、さらにそのような状況を打破するために、つまり従業員に退職をしてもらうために従業員が納得する高額の解決金を支払わなければならないことも少なくありません。この解決金の支払はあくまで、従業員に選択権がありますので、雇い主は従業員に「お願い」をしなければならないという大変弱い立場に立たされることになります。

特定の従業員を解雇する可能性が生じた場合には、面倒臭がらずに、また勢いで解雇してしまうのではなく、必ず事前に弁護士にご相談ください。

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労働審判

「労働審判の申立書が届いたが、どのように対応すれば良いかわからない」
「第1回には代表者だけで出廷して必要そうなら弁護士に頼んでみようかと思う」
「労働審判は訴訟じゃないのだから負けても大丈夫?」

労働審判は、使用者側・労働者側双方にとって労働問題を迅速に解決するために平成18年4月から運用が開始されている制度です。訴訟と同じく裁判所で行う手続きになりますが、訴訟と異なり、裁判官以外にも使用者代表と労働者代表の3名が審理を主宰して進められる手続きで、訴訟とは異なる手続きです。

労使紛争が訴訟に発展してしまった場合、その解決までには1年近くかかってしまうことは珍しくありません。その場合には、会社の通常業務へ与える影響は大きく、また経済的な負担だけでなく、代表者、担当者にかかる労力、心理的な負担も無視できない大きな問題です。この点、労働審判は3回以内の期日で結論を出す手続になるため、上記負担は訴訟に比べて格段に低いものです。

もっとも労働審判の段階で形成された不利な心証は、訴訟にも引き継がれる可能性が高く、そうであれば労働審判の手続きで圧倒的に不利な心証を抱かせてしまえば、その後の逆転が難しくなるという意味で、極めて重要な手続きです。

一方、3回という短期間で審判が下されてしまうこと、3回目は判断のための機会であるとするならば実質的には2回の期日で主張、証拠を出し切る必要があり、申し立てられた場合には、十分な準備をする余裕がないことが通常です。当然、短期間で審理をするためには無駄な証拠をやみくもに提出することや、感情で進めることは不利にすらなることもあり、経験に裏付けされた冷静な対応なくして有利な結果をおさめることはできません。

弁護士に依頼をすることで、答弁書の作成や必要な証拠の準備だけでなく、会社としての当該労働者に対する対応、他の労働者に対する対応等、手続外のアドバイスを受けることもでき、安心して期日を迎えることができます。当然、十分な準備をもって期日に臨むため、その後の交渉をスムーズに進めることができる可能性も高まるものです。問題が発生した場合には、できるだけ早く弁護士に相談して、効率のいい準備を進めていくことをお奨めいたします。

当事務所では、初回相談料を無料にしておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

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posted by 仙台あさひ法律事務所 at 13:38| 事業に関する法律問題

労働問題

「従業員が合同労働組合に駆け込んで組合員から団体交渉を求められた」
「辞めた社員から未払いの残業代を請求された」
「やむなく解雇した従業員から労働審判を提起された」
「会社役員が従業員からセクハラで訴えられた」

労働問題は、「利益に直結する問題ではない」として、特に小規模な会社では軽視されがちです。確かに労働問題はコストの問題と捉えられがちですが、それほど簡単な問題ではありません。労働問題は、ひとたび紛争化すると、拡大、長期化することが多く、ときには会社の存続自体にも大きな影響を与える経営者として必要不可欠でありながら、大事故を起こしかねない不安材料でもあるのです。すなわち労働問題は、経営者にとってみれば絶対にケアしなければならない必須科目です。

ところが中小企業の多くは、労働法についての基本的な理解を誤っていることが多く、仮に正しい理解をしていた場合であっても対応が後手に回ってしまい、労働問題に対しての対策が十分であるとは言いがたい状況にあります。

労働法の理念は、労働者が弱い立場にあることを前提に、労働者をより保護しようとするものですので、一般社会における対等な当事者の関係を前提とした理解で、労働者の働きかけや、申立て、訴えに対して対応をすることは取返しのつかない失敗をする可能性があります。

労働問題を防ぐために、最も重要なことは事前対応です。トラブルが起きる前に就業規則や労働契約書の整備をしておくこと、そして実際の労働環境を法に適合するように整備しておくこと、そのために専門家のアドバイスを受けることは、問題が起こった後の対応を誤らないため、起こった後の問題を不利にしないために重要というだけでなく、そもそもの不当な請求の数自体を減らすことができるという点で、とても重要だと考えています。
うちの会社は皆、仲が良いから関係ない、うちの事業所に限ってそんな大それたことをする従業員はいないから大丈夫。これは自社を愛する経営者であれば誰しもが思っていることだと思います。しかしきちんと労働問題について対応できる事前準備をしていないことは、保険に入っていない車で公道を走るようなものです。もらい事故であっても、経営者として、責任を負わなければならない結果になることも十分あり得ることを十分認識してください。交通事故のたとえで言うならば、従業員が一人でもいれば、労働事件による死亡事故も起こり得ると心してください。

事前対応を十分にしていても、労働トラブルが起きてしまうことはあります。このようなとき、法律や裁判例を十分な調査しないまま軽率な対応をしてはいけません。「労働問題が起きてから、使用者が解決のためにどのような対応をしたか」ということは、最終的な判断をする際に重要な事実になります。

我々専門家集団にご相談いただくことで、就業規則の作成や労働契約書を経営者の皆様の意見を反映させながら整えることが可能です。また労働環境について適切なアドバイスが可能です。
当事務所は、主に使用者側の対応についての経験を有する法律事務所として、これまでに数多くの労働問題を解決して参りました。初回相談料は無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

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